山里の彩り~稲藁の香り漂う頃  女性のひろばより 
      
    「こんなきたないたんぼ、写すかね?」と、反り返るように腰を伸ばして、笑顔で答えてくれた。刈り取ったばかりの稲藁の香りに包まれていたその姿は、喜びと安堵、そして幾十年も米作りを続けてきた自信と誇りに満ちている。山間に響きわたるコンバインや稲刈機のエンジン音の中で、手作業で稲を刈り取って行く姿からは、一朝一夕では培う事の出来ない技術が見える。効率の良い機械化が進む中でそれを伝えてきたのは、風害によって毎年のように稲が倒されてきたからだろうか。次々と稲架が立てられて行く秋晴れの山里でふとそう思う。  

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