コンペティション
<02-版画>

2019年 第18回 南島原市セミナリヨ現代版画展 「南島原ひまわり観光協会賞」受賞(主催/南島原市セミナリヨ版画祭実行委員会)[南島原市ありえコレジヨホール・長崎県美術館他]-10
(2019年02月02日(土)更新)

応募総数/264作品(170作家・1人2点まで) 入賞/27作品(27作家) 入選/60作品(60作家)

 

(1,000x698mm)「南島原ひまわり観光協会賞」受賞・(1,000x698mm)

●主催者メッセージ
南島原市は、天正遣欧少年使節が学んだセミナリヨやコレジヨが置かれた土地であり、長崎県指定文化財である銅版画「セビリアの聖母」は、
有家セミナリヨ(長崎県南島原市)で日本人の手によって最初に制作された銅版画といわれています。
このような銅版画技術発祥の地である本市の歴史遺産や先人の国際性と向学心をまちの誇りとして、歴史と文化のあふれるまちづくりを目指し、
『南島原市セミナリヨ現代版画展』を開催しています。

画像は、南島原市ミナリヨ現代版画展のサイトから引用、お許しください。

●審査講評

画像は、南島原市セミナリヨ現代版画展の図録から引用、お許しください。

審査委員長 中林忠良(版画家/東京芸術大学名誉教授/日本版画協会理事/日本美術家連盟常任理事)
・・・ついでというわけではありませんが、審査中に話題が多く賛否の半ばした作品について、それらの意見を交えながら少し感想を述べてみることにします。
カノウジュンさんの「I"m here./01」(南島原ひまわり観光協会賞)は、技法欄に「レイヤー版、ピグメントプリント」とあるところからこの作品もジクレーです。
レイヤーは地層の意。コンピューター用語では層として使われます。
作品は3~4層の雁皮紙の重なり(層)をベースに植物の単純な姿をそこにのせて、制作の仕組みそのものを図像として提示している作品です。
印章さえジクレーで、なかなか凝った作意があり、しかもシンプルな美しさも備えていて相応の評価もありましたが、
いまさらという意見や、従来の版画が持つ手仕事の良さにはおよばないとする意見もあったことを述べておきます。

画像は、南島原市セミナリヨ現代版画展の図録から引用、お許しください。

審査副委員長 野田哲也(版画家/東京芸術大学名誉教授)
・・・その中でも一番注目されたのは、「レイヤー版、ピグメントプリント」と技法に書いてあったカノウジュンさんの「I"m here./01」(南島原ひまわり観光協会賞)でした。
この作品は原稿を写真やスキャナーで取り込んで、コンピューターでそれらを重ねて「版」をつくりプリンターで印刷しているもののようですが、
ここには「デジタル技法を駆使して作品をつくる」というより銅版画の雁皮刷りの効果を「デジタル技法を駆使して複製した」という感じが強くあって、
残念ながら上位の賞から外れてしまいました。
しかし、洗練された色彩や調和のとれた構成と画面には作者の優れた資質と感性がうかがわれ、ぼくはこの作者のこれからの作品には、今後大いに期待をしたいと思いました。

●第18回 南島原市セミナリヨ現代版画展 応募規定(各部門共通)
1 紙に刷った版画作品に限る(銅版・木版・リトグラフ・紙版等表現手法は自由)。
2 課題(テーマ)は自由(セミナリヨにこだわるものではない)。
3 平成29年以降に制作されたものに限る。但し、他のコンクールなどでの受賞作品を除く。
4 部門:全4部門 第1部門(小学生の部) 第2部門(中学生の部) 第3部門(一般の部) 第4部門(グループ作品の部)
5 作品受付期間:平成30年12月07日(金)~平成31年01月17日(木)
6 応募方法
(1)出品票は作品の天地がわかるように必ず 作品裏面右上 にしっかりと貼り付けてください。
7 作品送付・返却
(1)作品送付先・・・南島原市ありえコレジヨホール 〒859ー2202 長崎県南島原市有家町山川131番地1 TEL.0957ー73ー6736
(2)送料、保険料等、作品送付時にかかる経費は、全て応募者の負担となります。
(3)作品の返送には、応募時の梱包材料を使用します。
(4)返却にかかる経費については、主催者側で負担します。
8 その他
(1)作品の取り扱いについては十分注意しますが、不慮の事故等による損傷については、その責任を一切負いません。
必要と思われる方は、各自で保険等にご加入ください。
(2)主催者は、出品作品の写真撮影ができるものとします。また、その写真の権利を持ち、写真、作家プロフィール等を
セミナリヨ版画展の記録、図録、広報等に掲載ができるものとします。
(3)応募票等への記入は、楷書や活字体で丁寧に、かつ、記入漏れのないように注意して書いてください。
(4)応募票等は、コピーした用紙やダウンロードした用紙を使用してもかまいません。
(5)規定に反した作品は受け付けられません。また、応募要項にそぐわない等の理由により、審査結果発表後でも入選・入賞を取り消す場合があります。

  

第3部門(一般の部)
1 応募対象
国籍不問、日本国内からの応募とする。2019年04月01日時点で16歳以上の方。
2 作品の大きさ
シート(紙)サイズ:765㎜×1,085㎜以下
3 応募点数
1人2点以内
4 応募方法
(1)額装をせず、作品のみ梱包のうえ、応募票に必要事項を記入して送付してください。
(2)出品票は必要事項を記入の上、作品裏面右上にしっかりと貼り付けてください。
5 出品料
1点につき2,000円、2点の場合は2点で3,000円
(応募後、返送される書類にしたがい、振り込んでください。)
※一度入金された出品料は、いかなる場合でも返還できませんので、ご了承ください。
6 作品送付・返却
(1)応募者の住所、氏名等が不明瞭などの理由で、返送作品が主催者側に再返送され、一定期間経過しても応募者から連絡がない場合は、
応募者が作品の所有権を放棄したものとみなし、主催者側において処分します。
(2)返却時期は、展覧会終了後概ね30日以内、入賞及び入選作品については、
巡回展終了後概ね25日以内に返送の手続きをします。(大賞・準大賞以外の作品)

期間/平成31年02月23日(土)~03月03日(日)(9日間) 10時~18時 ※初日02月23日(土)に表彰式を開催
場所/南島原市ありえコレジヨホール 長崎県南島原市有家町山川131番地1 TEL.0957ー73ー6736
(巡回展)展覧会終了後、長崎県美術館・雲仙ビードロ美術館・南島原市アートビレッジ・シラキノにて巡回展を予定しています。

表彰
大賞(セミナリヨ大賞)(1点)30万円・南島原市特産品 準大賞(渡辺千尋賞)(1点)15万円・南島原市特産品 準大賞(世界遺産登録記念賞)(1点)15万円・南島原市特産品
入賞(協賛・後援賞等)(25点程度)・南島原市特産品

審査委員 *順不同・敬称略
中林忠良(版画家/東京芸術大学名誉教授/日本版画協会理事/日本美術家連盟常任理事)
野田哲也(版画家/東京芸術大学名誉教授)
小﨑侃(木版画家)
佐藤利宗(洋画家/白日会会員/長崎県美術協会副会長/島原半島美術振興会会長)
熊谷有展(日展特別会員/白日会常任委員/崇城大学芸術学部教授)
生駒輝彦(雲仙ビードロ美術館副館長/長崎県美術協会会員)
宮部真知子(銅版画家/JAALA美術家会議会員/日本美術家連盟会員)
池田俊彦(銅版画家/南島原市アートビレッジ・シラキノ エデュケーター)

審査会
平成31年01月21日(月)~01月25日(金)【予定】
審査結果は、個別に通知するほか、02月12日(火)午後3時からホームページ上でも発表する予定です。
審査についてのお問い合わせ、および異議は受理しません。


contents