W.ホルベック市における高齢者福祉政策の展開と将来展望        亀家朗介氏(米子市在住)報書より引用
 
 
 
 
 
 講演内容
1. 新しい法律以後の状況
2. ニーズ判定と行政としてのサービスの品質保証
3. サービスの量的な説明 統計的
 
1.200111月の統一選挙で、社民党から保守党に政権が変わり、2002年6月に新しい高齢者福祉法が制定された。新与党は、「今までは、ニーズ判定とサービスの提供は総合化して行政が一体的に実施していた。市民はお仕着せの福祉を受けており、選択の自由度をもっと増やす。」という。
新しい政策では、ニーズ判定とサービスの提供を別にして、サービスの提供者を行政だけではなく民間参入も可能にする。サービスは受ける人が選べる方式とする。
 政治家の仕事は、サービスのレベルを決める。例えば掃除の量と質
 何分間で、どのレベルに何u、誰がするかを選べる。
 サービスの提供者は、今までどおり行政も参入できるし、民間がやってもよい。民間参入を許可するのは行政責任で、レベルを守り実施できるかどうかの判断をする。
 政治家の責任は、市民が払った税金でどれだけの高齢者福祉を行うかを決定する。例えば、掃除は2週間に1回か、1週間に1回か具体的に決定する役割がある。
 サービス提供企業
 ホルベック市では、地域福祉センターに隣接する高齢者住宅に居住する住民は従来どおり市がサービスを提供することとしている。
 考え方の基本は、消費者中心で選択権があるということ。特に余りよくやっていなかった自治体対策で、行政の緊張感を高める目的。公的セクターの独占を排除する新自由主義の考え方である。権限者とサービス提供者を分けると、利用者は意見が言いやすくなり、権利の保障を高めることとなる。
 ホルベック市は、10数年前は全国で「中の上」位の自治体であったが、今では上位に位置している。そこでこの状態を維持しながら、どう新法をクリヤーするかが課題となった。
 高齢者福祉に携わる50人程のスタッフで検討委員会をつくり、今までホルベック市が実施してきたよいものは何かを検討し、それが引継がれるために・・・・・
 組織としての基本理念
 利用者の権利を保障する。
 トータルケアが出来なくなる。現在のサービスが良いので、それを残したいから・・・・
 これまでの様な総合調整が困難となるが、今まで通りになるようにする。殊にニーズが変化した時にも、今までのように、新たなニーズ判定とそれに伴うサービスが対応できる。このことは必ず残す。
 また、金を取るならば、予防活動も要求する。何年か後に500人のスタッフが半分くらい民間に移るかも知れないが、移ったとしてもちゃんとした人材でサービスが保たれるようにしたい。
 行政と民間のサービス合戦ではなくて、むしろ行政はノウハウを提供すればいい。従っていいサービスが合理的に提供できることは、基本的なロジック(論理)である。
 公か民かの二者択一ではなく、お互いに良いものを学びあってゆこうという体制でいる。
 ホルベック市はエスターさん達が10数年前に大改革を行い、全て成功しており職員も満足している。しかし、余り有頂天になってはならない。新しい挑戦があって、職員と一緒にその中で、更にいいものをつくっていく。500人の職員がやる気をなくさないような動機付けを考えている。
 この10年間で、市役所中心から、3万人の市を4地区に分け地域センター方式に分権化し、19地区に分け財源と人材の一元化をやり遂げた。しかも、職員を施設から在宅ケアのスタッフに変え、政策の大転換を図って、施設ケアから在宅ケアに頭を切り換えた。
在宅での死亡が予想に反して長命になり、在宅のニーズ量が増えた。
 新しい法の基では三つのモデルを認めている。
1. 今まで通り行政が実施。
2. 入札。サービス能力のあると認められる所を市が認可する。
3. 民間がチャレンジ。民間にも自由度を与える。
 例 配食サービスでは、2〜5種の内容の選択が必要。
 ステンフス地域センターのキッチンは、1日140 配食している。現在働いている人も参加して今後入札となる。この様に競争して財源が1元化から2元化、3元化する可能性がある。
 質問・組織は多元化すると個人の賃金はどうなる。
  現在の状況は公開している。
  例 掃除1時間 246kr  身体介護 日勤 279kr 準夜、深夜 370kr
    祝日、土日のケア 1時間当たりが決めてある。
  ニーズ判定は行政、サービスの選択は住民で、1週間当たり1時間、4時間、5時間、10時間と判定。
ホームヘルパーの時間給は? 民間は時間給を変えてもかまわない。
ホームヘルパーの資格は決まっている。参入するためには、同じ以上のレベルの能力が必要で認可される。選ぶのは市民。今までは選べなかった。値段も自治体により異なる。掃除も1時間当たり177kr320krであり、320kr264krの予算から、会社が幾ら支払うかで運営費が出る。身体的ケアは202kr334krの差がある。
自由党の議論の一つで、まだまだやり方は有る、無駄がある、もっと安く出来るはずだ。
民間ではホームヘルパーは、160krh位で出来る。
  内容はあくまでもホームヘルパーの論議で、訪問看護婦の医療分野は変わらない。しかし、何れ訪問看護分野も来るだろう。(今の政権が続けば医療もやると言われている)セラピー、OT、PTの分野も将来ビジョンの中にはある。何れトータルにしないと理屈が合わない。
  法的には、ヘルパーも訪問看護もリハビリも今実施してもかまわない。ホルベック市では、先ずホームヘルパーから検討してきた。自立を支援し、予防に力を入れ、出来るだけ介護にならないことが重要としている。
  ホルベック市は、2006年までの政治的なビジョンを出す。この計画の作成にあたって、80100人の市民と政治家と一緒に、将来の高齢者福祉のあり方を検討し、どんなことを望んでいるかを文章に纏めた。その中で、
@ 利用者委員会の様なボランティアの役割を重要視する。
A 予防的な健康増進に力を注ぐ。
B 活動の種類や内容の情報を判りやすく利用提供する。
C 年金受給者になる課程の中で、ドロップアウトしないように、活動的職業人から活動的な年金者にスムーズに移行できる体制整備。
D 政治的にサービスのレベルをどの程度とするか検討する。掃除は2〜3週間に1回か、1週間に1回か、冷蔵庫の掃除は? 窓の掃除はと全てを網羅しており、ホームヘルパーはそれ以上でも、それ以下でもいけない。
E ホルベック市の高齢者政策の基本的なポイントは、行政、利用者、各職種のみんなが共同検定しており、共同責任である。
F 共同責任は、互いに影響力があり、互いの信頼と尊重、選択の自由、対話、決定する時のポイントとして健康(positive health)がある。
G 最後に余裕を持たせる。利用者により自由な活動が出来るよう決めつけない。色々な人が、色んな棲み分けをしている社会。何でもあり得る社会が成り立つ。リーダーの考え方を職員にも徹底して、一方的にせず一緒に共同責任の中で、影響力をみんなが出せるようにする。
  全国の各自治体が具体的にどうするか検討中で、エスターさんはホルベック市の責任者である。
  法律に合わせて、今までとは違うもの、今までのものを壊さずチャレンジに持ってゆき、続けられるように目標を掲げて、具体的にどうしようか改造計画を建てた。
  ホルベック市は、明日2003年5月21日に、今までみんなで検討した民間参入の最低条件を市議会に提出する。市議会で審議され決議されれば、具体的に内容、金額が提示される。現在までにインターネットにより、市に10社は紹介が来ている。
 質問 ホームヘルパーの教育
  9年間の義務教育後、1年間の教育。現場半年、教育半年、市から給与が出る。更に1年半教育を受けると、病院の看護助手の業務が可能となり、医療と福祉の両方とも働けるようになる。また、更に看護婦、OTPTの学校に進学できるようになる。(高校卒と同等)
  看護婦は3年と9カ月の教育で卒業。卒業は、国家試験をパスしたということ。医師は6.5年で卒業でき、卒業は医師資格があるということ。減点試験で3回クリヤーしなければその時点でアウト。1年間でどんどん落とす方式。1科目でも通らなければその時点でアウト。
25から26課目、最短でも6.5年掛かる。
 
 自治体の在宅サービス
1. 掃除 2.洗濯 3.調理・食事 4.給食 5.買物 6.個人衛生 7.社会交流
8.アクティビティ 9.運動トレーニング 10.リハビリ 11.聴力障害者サービス 12.地域センター活用 13.訪問看護 14.訪問リハビリ 15.失禁対応 16.ターミナルケア17.痴呆性老人のケア 18.在宅予防的活動 19.高齢者委員会
 サービスという商品について、ニーズ判定で個別に必要な内容を検討する。
 基本は、職員がたたき台をつくり、高齢者委員会に諮り最終的には議会決定をする。
   ・何を目標として、このサービスを提供するかを明記する。
   ・どんなサービスが受けられるか、内容を明記する。
   ・利用者は何を利用できるのか、誰が利用できるのか、
 
  例えば、娘が掃除をしてくれる、その代わり教会に行くサービスを提供して呉れるか。サービスの柔軟性が持てるか。
・ 何が受けられないか。特に職員の労働環境の問題。これは提供しない。
・ 本人は何をすべきか。本人の責任の範囲。
・ 誰がサービスを提供するか。(嘗ては行政が直ぐにやっていた)
・ どの業者を選ぶか。サービスの品質保証として、気に入らなければホームヘルパーを変えられるか。
・ 急に行けない場合は、代わりはどうするか。別の人か日か。(現在は3日以内提供する)
質問 ニーズがある場合、現在、判定から提供までの期間。ニーズ判定5日以内、提供2日以内。
 行政の満足度は、住民の95%以上の満足を目標とする。
 ニーズ判定は、何もなければ半年毎に再評価であるが、変化があればその時点で判定する。このシステムが旨くいっているかの見直しは、来年度行う。
 1年前(2001,12,17)の在宅ケア満足度の評価は85%、ホームヘルプサービス利用者の満足度は、非常に満足32%、満足44%、やや不満10%、不満4%であった。これは政治家の安心度で、サービス保証の評価だから。
 目標としては、今までより少し高めに設定し、1年後の調査時に評価する。業者にも説明して知らしておく。全てのサービスについて、この様な方法で実施する。
質問 予防の内容。96年に出来た法律で、自治体は、年2回以上75歳以上の高齢者全員に、予防的な訪問を提供しなければならない。何が問題か、家族、経済、健康、日常生活、食事。何かあれば、是に対する対応をし、アドバイスを求められれば提供する。訪問者は、訪問看護婦、事務職、OT、PTで30分から1時間かけて予防的訪問をする。訪問の中では、安心感を持った生活かが重要。
199961人6%、200032人3%、200128人2%、200224人2%の方々に課題がありこれらの人々は、誰が、どうして、ライフスタイルの問題か、一時的なことなのかが全て判っている。
サービスによっては改善する人もいる。エスターさんには一人ひとりの個人が把握できている。課題は個々に解決するが、問題が大きければ福祉委員会に上げて、政治的に解決する。
質問 本人に判断能力がない場合の対応は。家族。それもない時は県が指名する弁護士が判断する。
 サービス内容については、大きなビジョンと個々の細かい内容に至るまで決めている。その上で現場がニーズ判定をする。9っのポイントがある。この9っのポイントをダイヤグラムで視覚
的に示す。
1. 食事が自分で出来るか    自立     半自立    困難   完全な依存
2. 水分補給ができるか     自立     半自立    困難   完全な依存
3. 移動の自由度        屋内     屋外
4. 日常的家事         買物     掃除     花に水をやる
5. 活動しているか       教会     クラブ活動
6. 社会的ネットワーク     家族  友人  有無  いいか、悪いか 人間関係
7. 精神的レベル        痴呆     うつ病
8. 慢性病の有無        糖尿病  リウマチ  悪性疾患等  
9. 住宅は生活に適しているか
90年頃から実施しているが、コンピューター化したので視覚的に見ることができるようになった。
 ホルベック市のニーズ判定者は、これまでグループ毎に訪問看護婦が実施していたが、法改正後は訪問看   エスターさんの講演 個別の機能ダイヤグラム
護婦、作業療法士、理学療法士、ホームヘルパー+1   筋萎縮性側索硬化症、下 アルコール依存症+痴呆
年半の教育を受けた者の5人で判定に関わる。不服は、直接高齢者委員会、申立委員会にする。
新法に伴うホルベック市の仕組み

   理 念    ←――――   基 本    ――→ 市議会・市当局

 ニーズ判定(5人のスタッフ) ←―  ニーズ判定    ――→   市当局

   評 価      ←――   決 定    ――→   市当局
                                
 実践、不服申立  ←―――― 
サービス提供    ――→ 市当局 + 民間

 サービスの満足度調査        追跡調査    ――→ 5%の抜き打ち調査

 

 全ての訪問の5%を抜打ち調査して、約束したサービスが行われているか調査する。これが全部満足されていると、利用者の権利が満たされていることとなる。という仕組み。
 新しい仕組みでは、ニーズ判定が厳しくなったこと、実践の報告義務と、5%の抜打ち調査。
ニーズ判定は、全てを1〜1.5時間掛け調査し、本人は、何故このサービスが受けられるのか、受けられないのかの説明を受ける。だから、1日2〜3人が限度である。後は、データ入力と評価が必要。
 明日の市議会で、このプランが認められると、夏休みが終わった後、認可された業者と話し合って、現場のニーズ判定を始める。
 準備期間 この法律により、構造を根本的に変えたので、議会で承認されると
ニーズ判定セクションは独立する。
在宅ケアの行政側サービス提供グループと民間のサービス提供グループができる。
在宅ケア以外の高齢者住宅、旧施設の3つのセクションに分かれる。
サービスは、在宅ケアと施設ケアに分かれ、ニーズ判定は別に独立する。
  現在スタッフは650人いるが、何処に配置するか昨日今日は議論している。今まで築き上げた、各地域センターでニーズ判定からサービスの提供まで、現場が自己判断していたものを壊して、それをこの様に新たに構築し、職員を動かさねばならない。8月以降実現できるようになるかどうか議会決定を待つのみ。
質問 高齢者住宅を外す理由。 
   政治家に3段階方式を示した。一度に全部やるのは賢明ではない。大混乱が生ずる。
1. 在宅ケアから先ず始める。(地域センター併設の高齢者住宅は除く)
2. 高齢者住宅は地域に纏まっているので、入居者が色々の企業を選択するとバラバラになる可能性がある。それぞれの文化が出来ているので残すべきだ。地域の高齢者対策がどの程度まで旨くいくか、見極めた上でうまくいけば進める。
  来年見直しがあるので、実践し、評価して。本来は、今年1月1日から実行することになっていたのに、しなかったから県の監査局から忠告を受けて、行政官が初めて自己決定した。
10月に法律をつくり、1月1日からやれとは何事か、冗談ではない!!
 
3.統計資料
1)ホームヘルプのサービスニーズ
 1988年に5カ年計画で改革を考え実践した。この時予測した状態より、2020年国際的には65歳以上人口は増えるが、後期高齢者は増えない。
  デンマークでは67歳以上人口12%で、どれだけのケアニーズがあるか。



 
1.   ホームヘルパーの利用状況      2003,1
年  齢 利用不要 身体・生活 生活支援 身体支援
67〜79歳 86% 8% 5% 1%
80〜99歳+ 44% 37% 16% 3%
 季節差はあるが、15年前改革をしたときから比較すると、高齢者は、機能的に良くなり、いい状態の人々が増えている。
 ホルベック市で在宅、施設(グループホーム)も含めて、ホームヘルパーの利用者は、20001,330が、1週間当たり身体介護から生活支援まで含めて9,369時間利用した。99年に利用時間が増えたのは、ホルベックフースがグループホ−ムに改築し終わった為で、グループホ−ムに入所すると一人当たりの利用時間が増える。
    表2.  ホームヘルパーの利用予測


 
  2000 2006 2012
対象者 1,330 1,300 1,400
ホームヘルパー/週 9,369時間 10,800時間 11,500時間
 2006年と2012年の予測をしているが、しかし、旨くするともっと減るかもしれない。
 2002年ホルベック市は、高齢者住宅に他市から52人受け入れている。この人達の費用は、出身市が負担するので、現在はキャパシティに余裕がある。
 現在、ホルベック市に高齢者住宅250戸、痴呆性老人のグループホーム110(ケア付き住宅)があるが、手を挙げてから緊急性がなければ2〜3カ月、空いていれば翌日からでも入れる。
    表3. 高齢者住宅(250)とケア付き住宅(110)の年次別死亡者と待機者()
  1997 1998 1999 2000 2001 2002
死亡者 60 76 74 92 62 71
待機者 67 82 13 68 62 65
  生き生きと生活している360人の内、年間62人〜92人が死亡している。これは驚きで、生き方
と死に方を考えさせられる。
表4. ホ−ムヘルパーの業務内容別利用者の年齢階級、利用時間別人数と利用時間
            2003年第19週(5/5〜5/11) 
サービス

 
年齢

 
 ホームヘルプサービス利用時間別利用者数 利用時間数

 
-2h
 
2-3.9
 
4-7.9
 
8-11.9
 
12-19.9 20-
 
T
 
身体介護


 
0-66歳 12 2 2 1 3 4 24 201.09
67-79 29 7 3 1 1 1 42 116.19
80- 16 6 9 3 2 2 38 194.55
T 57 15 14 5 6 7 104 512.25
日常的介護 買い物・ 掃除等
 
0-66 90 8 0 0 0 0 98 122.45
67-79 154 2 0 0 0 0 156 170.03
80- 183 1 0 0 0 0 184 199.47
T 427 11 0 0 0 0 438 491.95
身体介護+日常介護
 
 0-66 0 0 14 5 3 22 44 982.94
67-79 74 55 41 20 10 51 251 2210.1
80- 102 68 87 43 34 121 455 4964.11
T 176 123 142 68 47 194 750 8156.73
合 計


 
0-66 137 27 16 6 6 26 218 1306.48
67-79 257 64 44 21 11 52 449 2496.32
80- 301 75 96 46 36 123 677 5358.13
T 695 166 156 73 53 201 1344 9160.93
 この週は、合計1,344人が利用しており、総時間数は9160.93時間で人数が減り時間数は増えた。今まで用紙で統計を取っていたが、今ではコンピューターで入力しているから、一人ひとりのデータが判り、統計も一瞬で判る。
 個人情報一覧表
個人番号 生年月日と4桁の数字 氏名 住所 電話番号 配偶者 家族 鍵の置き場所 緊急番号 犬がいるから気を付けろ アメをやれば大丈夫 予防的訪問20005,15 ホームヘルパー援助 訪問看護2/13
   ・どういうサービスを受けているか 自分でヘルパーを雇う 家族を雇う 受けている いない
・活動センターに行っているか
・友愛訪問(51人)
・オムツ(在宅オムツ611人 無料)
・掃除サービス
・買物  ヘルパーか 業者の配達か
・診察  家庭医名 医学的問題 診療科 倒れ易い 記憶障害 筋肉痛 病名 衛生
・移動のニーズ
・緊急通報装置(現在、ホルベック市全体で581)   個人的警報システム
・給食サービス等々
 職員には、絶えず up data を習慣づける。入力して更新している。各地域センターに3台設置してあり、活動から帰ると入力する。グループ毎にキーワードがあり、自分のグループ以外は見えない。オンラインで、本部のみ全てのグループを見ることが出来る。
 今の方法は、2001年から動き始めた。デンマークでは4〜5種のプログラムがあるが、ホルベクック市の採用しているプログラムは、80の自治体が使用している。
 このソフトを使うと福祉省から1.6ミリオンkrの補助がある。400krは各自治体が負担する。この様にオンライン化を薦めている。
 ソフトを使っての問題点 評価、アクションプラン、薬剤、目標、その他のメモ(娘が尋ねてきた 
持っている資源、家庭医の住所、痔の処置を継続、何処のグループに属しているか、使用時間帯(日勤、準夜、深夜)、長期的利用、等。
 現在は職員全員が入力できないので(将来は全員)、主任看護婦から始めている。 
 週単位訪問活動実績表
 個別9項目機能ダイヤグラム  
 週単位の職員活動予定表
 週単位チーム活動記録
 個別訪問看護記録
以前は、あらゆる統計がスタッフに依頼しなければ出てこなかったが、自分で見えるようになった。
個別の週単位の利用内容と時間(データーとして)
 管理職は、全体の流れを絶えず認識することが必要で、職員も具体的に個別対応が判る。 
 地域センターの職員毎に、何時から何時まで、何処で何をしているのかが判る。
 住民個々に、どんな処方が、何日処方されたか、時間帯、家庭医の指示がインプットされる。
 ニーズの再評価の際、作業療法士、理学療法士、訪問看護婦等が訪問するシステムは、民間会社が参入してからも使えるように考慮した。
 
    表5. ニーズ判定の活動実績      2003年 第19週(5/5〜5/11) 

 
使用時間数(h) 支援人数
日勤 準夜 深夜 Total 日勤 準夜 深夜
入浴(1.3)
 
301.03 1.20
 
5.00
 
307.23 499
 
2
 
1
 
個人衛生のヘルプ(1.3)
 
358.15 42.04 2.55
 
402.74 273
 
40
 
4
 
衣服の着脱(1.3)
 
302.20 148.19 7.36
 
457.75 301
 
155
 
11
 
カテーテルの交換(1.4)
 
30.05 12.32 3.06
 
45.43
 
37
 
16
 
0
 
トイレのケア(1.5)
 
306.33 201.59 50.28
 
559.00 156
 
132
 
52
 
皮膚の世話清拭(1.6)完全看護
 
67.33 19.47 0.00
 
86.80
 
163
 
34
 
0
 
身体的補助器具(1.7)
 
102.56 39.43 1.20
 
143.19 149
 
70
 
3
 
移動の介助(1.8)
 
318.09 113.39 6.30
 
437.78 174
 
16
 
6
 
体位変換(1.9)
 
21.33 33.39
 
34.37
 
89.09
 
17
 
29
 
26
 
その他(1.10)
 
264.31 33.03 6.46
 
303.80 303
 
45
 
10
 
精神的支援(2.1)
 
149.59 33.49 3.35
 
186.43 126
 
28
 
5
 
生き甲斐対策(2.2)
 
85.34 7.14
 
0.35
 
92.83
 
31
 
6
 
1
 
その他(2.3)
 
24.13 10.34 4.07
 
38.54
 
32
 
12
 
4
 
   
 質問 ニーズ判定に医師は係わるか。
    訪問看護婦は家庭医と連携しているが、看護婦の判断で実施する。
 質問 最後に、前高齢者福祉政策課長のラオセンさんのご意見は。
  器械化は凄い。新しい法改正には反対。事務的事項が増えてきた。もっと実質のこと、住民の近くで働く方がいい。時間の使い方で、予防訪問の増加、作業療法士、理学療法士の増員、健康意識の向上が変わってきた。スタッフの650人が理解するのが大変なことである。

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