ナイト・メア

 〜序章・出会い〜

 

 ロードとネイ、そしてサリアとクルトが同時刻に光の柱に入った。ロードとネイは、気がつくと全く別の場所にいた。

  ロード「ここは・・・どこだ?」

 2人は慎重に辺りを見回す。光の柱が2本ある以外は特に何の変哲も無い部屋だった。

  ネイ「この光の柱から出てきたって言う事は、誰か来るって事?」
  ロード「・・・・さぁ。待ってみるか。」

 その時、もう一つの光の柱が反応する。まばゆい光が部屋を覆う。光が無くなったとき、目の前にサリアとクルトがいた。

  サリア「ここは・・・・?」

 サリアとクルトは辺りを見回すと、視界にロードとネイが入った。ロードとネイも、2人に気がついた。サリアはゆっくりとロード達に近づいた。

  サリア「あの・・・ここがどこかってわかりますか?」
  ロード「さぁ・・・俺らも今さっきここに来たからわからない・・。」

 すると、サリアの鞄の中からいきなりガノフが出てきた。ロードはいきなり見たことも無いものが出てきてびっくりした。

  ロード「うわっ!!」
  サリア「ガノフちゃん、どうしたの?」
  ガノフ「ここは・・・おそらく魔族空間ですね。人間界には無い空間です。魔族界と言ってもいいですね。」

 ロードは見たことも無いものが動いて、更に喋ったのを見て驚いていた。しかしネイは、それをうっとりした様子で見ている。

  クルト「こいつはドラゴンさ。でも、人を襲わないから大丈夫だよ。」

 それぞれが自己紹介をしている時、奥の壁が動きだした。すると、2つの扉があった。片方は「男専用」、片方は「女専用」と書いてある。

  クルト「じゃあ、ここで一旦お別れって事か。」
  ロード「だな。」
  ネイ「それじゃあ、お互い死なない事。」
  サリア「頑張りましょう。」

 4人は、それぞれの扉を開けて入った。

 

〜第2章・復活!〜

 

 ロードとクルトは自分達のことを話していた。

  ロード「へぇ〜・・・と言う事はお互い平和を取り戻す為に立ち上がったわけなんだ。」
  クルト「どうやらね。」

 そんな会話をしていたまさにその時、

  ロード「危ないっ!!」

 ロードは何者かの気配を感じクルトを突き飛ばした。その時、一本のナイフがクルトがさっきまでいた場所を通過していった。

  クルト「おわ・・・危なかったぁ・・。」
  ロード「誰だ!?」

 ロードとクルトはナイフが飛んできた方向を見る。すると・・・

  ロード「んなっ!?」

 そこには、白髪で筋肉隆々の男が立っていた。その男は、東で闘った東方不敗だった。

  東方不敗「くっくっく・・・久しぶりじゃな。」

 ロードは一度東方不敗が死んでいる事は知らない。一方で、

  クルト「・・・このおっさん、誰?」

 クルトは東方不敗との面識は無い。

  ロード「東方不敗って言う東の方で戦ったやつさ。拳法の使い手で、正直、俺は歯が立たなかった。」
  クルト「へぇ・・・拳法ねぇ・・・。」

 クルトはそう言って一歩前に出る。

  クルト「同じ拳法家として、僕にやらせてよ。面白そうだし。」
  ロード「・・・・強いぞ。」
  クルト「うん。見ればわかるよ。でも、体が闘いたがってるんだよ。」

 そう言い、クルトは体をほぐしている。

  ロード「わかった・・・・・でも、危険になったら手出しするから。」
  クルト「うん。じゃあ、頑張ってくる。」

 クルトは東方不敗へと歩み寄る。

  クルト「おっさん。僕が相手するよ。」
  東方不敗「ほぅ・・・一人一人で来るのかね・・・。別にわしは2対1でもいいぞ。」
  クルト「ん〜・・・僕がやばくなったらね・・・。」
  東方不敗「ほぅ・・・大した自信だな。」
  クルト「まぁね。それじゃ・・・行くよっ!」

 2人は格闘し続けた。あまりの速さに、ロードはただ見守る事しか出来なかった。

  ロード(速い!・・・・俺の目では追えないほど速い。にしても、クルトってこんなにも強かったのか・・・・)

 闘い続けている2人は、戦闘をしながらも話をしていた。

  クルト「強いね。」
  東方不敗「お主も中々やりおる。・・・・だが、まだ荒削りじゃな。」
  クルト「余計なお世話だよ!」

 クルトの裏拳が東方不敗のボディにクリーンヒットした。東方不敗は、たまらずクルトとの距離をおいた。

  東方不敗「ほほぅ・・・まさかワシの本当の姿を見せる事になるとはな・・・・・ハアッ!!」

 東方不敗の気合の声と共に、徐々に東方不敗は人間ではなくなっていった。

  ロード「これは・・・・」

 東方不敗はドラゴンになっていた。体調はゆうに9メートルはあるだろう。

  ロード「まさか・・・グルンドラゴン!?」
  クルト「えぇ・・・ドラゴン嫌だぁ・・・。ロードぉ、交代。」
  ロード「わかった・・・・」

 クルトは後ろに下がり、ロードは前に出た。

  ロード(確かグルンドラゴンは3つのブレスがあったはず・・・・1つは炎、1つは雷、1つは毒・・・・しかも、本気になれば小規模の町をも壊滅できる力を持っている・・・・)

 ロードは出方をどうするか考えた。が、考えるより先にグルンドラゴンは攻撃を仕掛けてきた。ロードはなんとか避けたが、頬に何か触れていた。

  ロード(風圧で頬が切れている!?なんて力だ・・・・)

  グルンドラゴン「グオォォォッッッ!!」

 いきなり炎のブレスを吐いてきた。なんとか避けるも、不具合な格好になってしまった。

  ロード「やばい!!」

 このままじゃやられる!、ロードはそう思った。そして、グルンドラゴンがロードのところに向かってきたまさにその時、

  クルト「よしっ!ロード、急いで離れてっ!イボアークっ!!」

 ロードは急いで離れた。ロードがさっきまでいた場所は、クルトのイボアークによって床に何もなくなっていた。

  クルト「じゃあな。ドラゴンさん。」

 グルンドラゴンは雄叫びを上げて抵抗するも、無駄だった。だんだん闇に引き込まれ最後には姿形が無くなった。

  ロード「いつの間にあんな魔法を?」
  クルト「交代って言った時にさ。でも・・・・・流石に本日2発目は体にこたえたな・・・・・」

 クルトはその場に倒れ込んだ。ロードはクルトを起こそうとする。クルトは寝息を立てていた。かなり体力を使って疲れが出たのだろう。ロードはクルトを背負い、奥にあった扉を開けた。

 

〜第3章・凶暴化〜

〜その頃〜

 もう一つの部屋では、ネイとサリアが老人とまではいかないが中年の男と戦っていた。

  中年の男「・・・・もう終わりか?」
  サリア「強いですね・・・・。」

 サリアとネイは一方的に不利な状況だった。ネイは攻撃魔法は使えるがそこまで上級のものは使えないし、サリアは補助系が主体のため遠距離には強くない。だが、相手の男は魔法中心で生き抜いてきたため、遠距離でも近距離でも充分強かった。

  ネイ「魔法は得意でも・・・こっちはどうかしら!ベイモアス!!」

 ネイは召喚獣ベイモアスを召喚した。だが、

  中年の男「ベイモアス・・・若いながらもよくそこまで・・・・・なら私も行きますよ・・・いでよ!シュルンドゥ!」

 男は緑色の奇妙な生物、シュルンドゥを召喚した。

  サリア「シュルンドゥ!?最上級召喚獣だなんて・・・・」

 ネイの召喚したベイモアスはあっという間にシュルンドゥの力により葬らされた。

  ネイ「くっ・・・」
  中年の男「私に刃向かった事を後悔するがいい。」

 圧倒的な力の差にネイとサリアは呆然とした。

  中年の男「冥土の土産に教えましょう。私の名は、イルス・ノヴァーナ。」
  サリア「イルス・ノヴァーナ!?あの魔法第一研究者の!?」
  イルス「ほぅ・・・あなた、物知りですね。前はそう呼ばれていましたね。」
  サリア「あなた程の者が何故こんなことを!?」
  イルス「簡単な事・・・・この世は腐りきっている。だから私が変えてやろうと言うのです!・・・・さて、余談は終わりにして、シュルンドゥ!2人をやりなさい!」

 召喚獣シュルンドゥは2人めがけて突撃してくる。その時、サリアには異変が起きていた。

  サリア「憧れていたのに・・・・幻滅しました・・・アナタほどの者がそんな私欲のために・・・」

 そう言い、シュルンドゥに突っ込んでいく。

  ネイ「サリアさん!危ない!!」

 力量では、どう考えてもサリアに勝ち目は無い。サリアとシュルンドゥが激しくぶつかり合い、辺りを煙が立ち込めた。イルスはサリアを倒したと思い、ネイは自滅しにいったと思った。

 だが・・・・・

  イルス「何っ!!」

 煙の中から出てきたのは、シュルンドゥではなくサリアだった。いつの間にか、髪の色は金、瞳の色は淡い青色に変化していた。

  ネイ「これが・・・・覚醒状態・・・・」

 ネイはイルスと戦う前にサリアと話をしていた。サリアが、「私の髪の色と目の色が変わったらそれは覚醒状態の印」と・・・・。

  イルス「馬鹿な!私のシュルンドゥが負けるなど・・・」
  サリア「・・・・・あなたは自分の魔法力を過信しすぎた・・・・そして、罪の無い人々を恐怖に落としいれた・・・・その罪は山よりも高く、海よりも深い」

 イルスもだが、ネイにもとても強い威圧感、そして恐怖感を感じた。

  ネイ(今動いたり何かしたら殺されるような、そんな空気が支配してる・・・・とても恐い・・・)

  イルス「クソォォォッ!!」

 イルスはサリアに突っ込んだ。

  サリア「・・・・・烈風・・魔光掌!!」

 サリアの右手が黒く光り、突っ込んでくるイルスに向かって放たれる。その結果、イルスの胸の所を黒い光が通り抜け、イルスはその場に倒れ込んだ。

  ネイ「・・・・・・」

 ネイはサリアのあまりの強さに呆然としていた。こんな人がもし敵だったら・・・そう考えただけでゾッっとした。一方のサリアは、元に戻っていた。

  サリア「また・・・やってしまった・・・」

 サリアは敵であったイルスの体をきちんと供養してあげた。

  ネイ「・・・・・成仏するといいですね。」
  サリア「えぇ・・・・。」

 ネイはサリアの顔を見た。そのときのサリアの顔は、今まで見たこと無いほど悲しそうな顔だった。

  サリア「さぁ、次行きましょう。」

 しかし、次に見たサリアの表情は笑顔だった。2人は、奥にある扉を開いた。

〜第4章・人に造られし人〜

 

 サリアとネイが扉を開けたとき、目の前にはロードとクルトがいた。

  ロード「遅かったね。」
  クルト「待ちくたびれたよ〜。」

 クルトは2人が来る前に体力を回復していた。

  ネイ「うん・・・相手が強かったからぁ。」
  サリア「えぇ・・そちらはどうでした?」
  クルト「楽勝〜・・・でもなかった。」
  ロード「うん。・・・でも、状況からして今俺達は敵の本拠地にいるって事だろ?」
  サリア「結果的にはそうなりますね。」
  ロード「と、言う事はだ・・・・今敵が襲いかかってきても問題無い、って事だよな。」
  ネイ「そうだと思うけど・・・。」
  クルト「なるほどね・・・・」
  ロード「あぁ・・・」

 男2人は顔を見合わせる。

  ロード「なぁ!そこの岩に隠れてる敵サンよ!!」
  ネイ「え?」

 いつの間にか、ロードとクルトは敵が潜んでいる事を感じ取っていた。逆に、ネイとサリアはそれに全く気がつかなかった。

  敵「へぇ・・・たいしたもんだねぇ・・・」

 敵の声がした。意外にも、ドスが利いたような声ではなく、幼い声だった。そして、その敵は10メートルはある岩を真っ二つに切り裂いた。轟音の後、敵の姿を見た一同は驚いた。そこには、まだ5歳にも満たっていないような男の子が、刃が7メートルはあろうかという大剣を持っていた。ちなみに、ロードが持っているロングソードの刃は1・3メートルである。

  クルト「大きいな・・・・」
  敵「一応、ボクの自己紹介をしておくよ。名前はボルオプス。これでもれっきとした魔族4人衆の長さ。」
  ロード「じゃあ・・・」
  ボルオプス「俺と闘え、って言うんでしょ?」

 ロードが言う前に、ボルオプスは言った。

  ロード「何!?」
  ボルオプス「ビックリしたでしょ?なんで言おうとした事がわかった、って思ってる。」

 ボルオプスはクスクスと笑っている。

  ボルオプス「別にいいよ。誰が最初でも・・・・」

 そう言い、ボルオプスは後ろを向いた。 

  クルト「誰がやる?」
  ロード「俺にやらせて。」
  サリア「私は誰でもいいですよ。」
  ネイ「私もサリアさんと一緒。」
  ロード「クルトはまだ疲れてるだろ?俺がやるよ。」
  クルト「んじゃ、宜しく。」

  結局、ロードに決まった。

  ボルオプス「決まったね。」
  ロード「あぁ。俺が最初で最後だぜ?」
  ボルオプス「くすくす・・・それはどうかな・・・」

 ロードは素早く移動している。それに対して、ボルオプスはその動きを見ているだけ。そして・・・

  ボルオプス「アイスソード・・・・か。」
  ロード「!!」
  ボルオプス「待っていてあげるよ。早く唱えなよ。」
  ロード「くっ・・・・アイスソード!」

 ロードの剣が凍りつく。それに対し、ボルオプスは、

  ボルオプス「氷には火・・・ファイアソード!」

 ボルオプスは予想通りとでも言うようにボルオプスの巨大な剣が炎に包まれる。それにかまわず、ロードはボルオプスに切りかかる。

  ボルオプス「左・・・か。」

 ボルオプスは左に進む。すると、目の前にロードがいた。ロードは左側から切りかかろうとしていたため、ちょうど鉢合わせみたいな感じになった。

  ボルオプス「上段切り・・・」

 ボルオプスはロードの上段切りを難なくかわして、ロードの左腕の筋を切りつけた。

  ロード「ぐあっ・・・」

 ロードは一旦引き下がる。

  ボルオプス「ふふっ・・・これで左は使えない・・・」
  ロード「何故だ・・・・」
  ボルオプス「先読みできるのは、って言いたいの?」
  ロード「・・・・・」

 完全に考えがボルオプスに読まれている。

  ボルオプス「仕方ないよ。キミ達人間がボクをそうするように造ったんだから・・・。」
  サリア「造った!?・・・・もしかして、あなたはニューマンなの!?」
  ネイ「ニューマン??」

 ネイ、ロード、クルトは聞いた事の無い言葉「ニューマン」がわからなかった。

  ボルオプス「知ってるんだ。」
  クルト「ニューマンって?」
  サリア「人間が造った人。寿命はとても短命。その代わり、人間よりも聴覚などの感覚が凄いと聞きました。」
  ボルオプス「物知りだね。その通りだよ。それのボクは第7号。戦闘用にね。でも、みんなボクを怖れた。そして、人間に捨てられた。」
  サリア「・・・・」
  ボルオプス「それから人間が憎くなった。ボクを造って、そして捨てて・・・・復讐してやる、って思ったね。その時、長に会ったんだ。目的は一緒だったから同盟って感じかな。」
  ロード「へぇ・・・」
  ボルオプス「さて、話は終わり。続きいこうか。」

 そう言い、ボルオプスは4人の前から姿を消した。

  ロード「何!どこだ・・・」
  ボルオプス「後ろ・・・・だよ」

 姿が消した、と言うよりかは姿が消えたように見えた、と言ったほうが正しいだろう。ボルオプスは今度はロードの右腕の筋を切った。

  ロード「ぐあっ!」

 金属音が床に響き渡った。その音の正体は、ロードがロングソードを落とした音だった。

  ボルオプス「これで両腕使えないね・・・・。」
  ロード「くそっ・・・」
  ボルオプス「おっと・・・・1対1でさせてよ、クルト。」

 今にもロードに助太刀に行こうとしたクルトにボルオプスは静止させた。

  ロード「くっ」
  ボルオプス「簡単には殺しはしないよ。じわじわといきたいからね・・・・」

 ボルオプスはそう言い消えたように見えるような速さでロードの体を切りつける。あっという間に、ロードはその場に倒れ込んだ。

  ボルオプス「これで動けないっと・・・次は?」
  ロード「・・・・まだだ・・・」
  ボルオプス「へぇ・・・・そんなにとどめ刺されたいんだ・・・じゃあ、望みどおりにしてあげるよ。」

 そう言い、ボルオプスはロードに大剣を振り下ろした。ネイ、クルト、サリアはロードを助けようとした。だが・・・結果は誰一人予想だにしていない事になった。

 

第5章〜真の力〜

 

 ガキィィン!!金属と金属が重なり合う音。それは、ロードがもう一つの短剣でボルオプスの大剣の振り下ろしを防いだ音だった。

  ボルオプス「なっ!!」
  ロード「一応・・・短剣持ってて良かった・・・」

 ボルオプスは後方に跳んだ。

  ボルオプス(そんな馬鹿な・・・・筋を切ったはず・・・なぜ腕が動かせる?そして、なぜあんなにも小さな物でこの大剣を防げるんだ・・・・)

 ボルオプスは、予想外の出来事に少々困惑していた。自分の剣を見て、ロードに視線を戻す。その時、

  ロード「うっ!!」

 ロードの身に異変が起きた。口から血を吐き、片膝をつく。ロードは立ち上がるが、足元はおぼつかない。

  ボルオプス「・・・・・まさか・・・・いや、そんなはずは・・・」

 ボルオプスは後ずさりする。

  ボルオプス(あの症状は・・・もしや・・・・)

 ロードは今度は頭痛がしてきた。割れそうなほどに頭が痛い。

  ロード「ぐわぁぁぁぁっ!!」

 ロードは意識を失った。

  ボルオプス「なんだ・・・違ったか。びっくりさせる・・・・」

 ボルオプスはゆっくりとロードに歩み寄る。

  ボルオプス「今度こそ・・・とどめっ!」

 ボルオプスの大剣がロードの頭に突き刺さる・・・・はずだった。ボルオプスの大剣は、空を切ったのだった。

  ボルオプス「何!?」

 ロードはいつの間にかボルオプスの背後にいた。だが、いつものロードとは違っていた。

  ネイ「・・・ロード?」
  サリア「様子が・・・変ですね・・・」

 よく見ると、ロードの目は赤く染まっていた。

  ロード「・・・・・・」
  ボルオプス「・・・・来ないのか?」

 その一言で、一瞬にして決着はついた。ロードの手がボルオプスの胸を貫通し、ボルオプスはその場で絶命した。そして、あろうことか、ロードはその死体をむさぼりはじめたのだった。

  サリア「うっ・・・」

 あまりにも残酷な光景だった。サリアは目を背けながらネイの頭を胸に寄せて、クルトはしりもちをついてその光景を見ていた。

  クルト「あれが・・・・・ロード・・・なのか?」

 血溜まりには、大剣とロードの姿しか無かった。もう、ロードは気を失っていた。その光景を見て、三人は恐怖を感じていた。

  ネイ「父上が言っていた・・・・ロードにはある力が隠れていると・・・これがその力だと言うの?」

 それは、あまりにも現実味をおびてなかった。サリアは黙ってロードを背負い、次の部屋に向かった。

  

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