しまね人権連

島根県地域人権運動連合会規約

前文

 島根県地域人権運動連合会は、地域社会に人権と民主主義、住民自治の確立をはかる多様な住民運動を包含する島根県の組織である。

 地域社会を基盤とする人権確立の住民運動は、多様な人間的要求を地域社会で権利として実現し花ひらかせるものである。

島根県地域人権運動連合会は、島根県における人権確立運動の積極的なたたかいの伝統を継承し、憲法をくらしに生かし、地域社会と住民の権利を擁護し創造する運動を展開する。

第一条(名称・所在地)

 (1) この会は、島根県地域人権運動連合会といい、略称を、しまね人権連という。

(2) 事務所を松江市内におく。

第二条(組織)

 この会は、この会の規約を認め地域での人権運動をすすめる基礎組織で構成する連合会である。そして、この会は全国地域人権運動総連合に加盟する。ただし、規約を承認する団体及び個人も賛助会員として直接加入できる。

第三条(目的)

この会の基本的な目的は次の通りである。

(1)   憲法改悪に反対し、生活破壊の悪政とたたかい、諸要求の実現、教育や福祉の充実をはかり、人間らしい生活ができる地域社会を実現する。

(2)   非営利活動組織(NPO)をはじめ地域の自主的協同組織と共同の運動にとりくみ、住民相互の助け合いの輪をひろげ、住民の民主的連帯をつちかう。

(3)   住民が主人公の地域民主主義の前進をはかり、町内会・自治会の自主的運営の発展と地域づくりを推進させる。

(4)   差別撤廃・人権確立の歴史的教訓に学び、「人権」の名によるいっさいの暴力や恫喝、住民分断の策動を許さず、住民が連帯と平和、安全の内に生活できる地域社会をつくりだす。

(5)   住民を教化の対象に位置づけ国民の内心に踏み込む「人権教育・啓発」をやめさせ、地域での住民運動や自主的学習を通じて、憲法が保障する人権の擁護と更なる発展をめざす。

(6)   社会進歩と民主主義の発展を願う国民的な協力・共同に連帯し、住民本位の地域づくりの政治的保障の確立をはかる。

第四条(事業・活動)

 この会は、基本的な目標実現のために次の事業と活動を行う。

(1)    国・自治体に対する請願・交渉

(2)    地域基礎組織などとの連絡、連携

(3)    運動の発展に必要な情報の収集と提供、調査研究、学習交流

(4)    機関紙誌および出版物の発行

(5)    非営利組織や民主団体および労働組合との連携

(6)    人権団体との友好提携

(7)    「たすけあい共済会」の組織化や共通の要求にもとづく共同事業

(8)    その他、この会の目的達成に必要な事業

第五条(加盟、脱退および権利、義務)

(1)   本会への加盟は、当該組織の加盟議決の証明と別に定める分担金を添えて議長に申し込むものとする。加盟は幹事会によって可否を検討し、加盟資格は幹事会で承認され分担金を納めたときに生じ、次期総会に報告する。

(2)   この会は地域基礎組織で構成する会であるが、この会の規約を承認する地域基礎組織が同一自治体内に複数存在する場合、自治体協議会組織を結成してこの会に加盟することができる。なお、自治体を超えた地域基礎組織(広域エリア基礎組織)の加盟も承認することができる。

(3)   本会加盟組織の自主性は尊重され、その地位と権利はすべて規約のもとに平等である。

(4)   地域基礎組織および自治体協議会は、この会の機関決定を尊重し、定期的に総会を開き、目的達成のために活動する。また、この会に機関に対し、提案、質問の権利をもつ。

(5)   地域基礎組織および自治体協議会は、本会の分担金を納入しなければならない。

(6)   加盟組織の会員は、この規約のもとに平等であり、思想、信条、政党支持、政治活動の自由は保障される。

(7)   規約を認め加盟が承認された賛助会員は別に定める会費を納める。賛助会員はオブザーバーとして総会に出席することができる。

(8)   本会から脱退する場合は、文書で届けなければならない。この場合、すでに納入した分担金・会費は返却しない。また財産上その他、一切の権利を失う。

第六条(機関)

 本会の機関は、総会、幹事会、常任幹事会とする。

第七条(総会)

(1)   総会は、本会の最高決議機関で、2年に1回開催するものとし、幹事会の議決を経て議長が

招集する。

(2)   幹事会が必要と認めたとき、または加盟組織の3分の1以上が要求したときは、臨時総会を開催する。

(3)   総会は、代議員と役員をもって構成し、代議員と役員2分の1以上の出席によって成立する。付議事項は、特に定めた事項以外は、出席者の過半数をもって決議する。

(4)   代議員は、地域基礎組織、自治体協議会で選出する。代議員の数および選出基準は、その会員数を勘案して幹事会で決める。

(5)   総会は、次の事項を審議決定する。

(ア)   活動報告および運動方針

(イ)   決算および予算

(ウ)   役員の選出

(エ)   規約の改廃(ただし、この事項の議決は、出席者の3分の2以上の賛成を必要とする)

(オ)   その他必要な事項

第八条(幹事会)

(1)    幹事会は、総会につぐ決議機関で、常任幹事会の議決を経て、議長が招集する。

(2)    幹事会は、議長、副議長、常任幹事、事務局長、事務局次長、幹事および監査で構成し、総会の決定にもとづき会の運営について協議決定する。

第九条(常任幹事会)

(1)   常任幹事会は、議長、副議長、常任幹事、事務局長、事務局次長で構成し、総会や幹事会の決定にもとづいて日常的な業務の執行および緊急事項の処理にあたる。

(2)   常任幹事会は、必要に応じて議長が招集する。

(3)   常任幹事会は、必要に応じて専門部、対策委員会を設けることができる。

第十条(役員)

(1)    本会に次の役員をおき、総会で選出する。役員の選出方法は別に定める。

1 議長     一名
2 副議長    若干名
3 事務局長   一名
4 事務局次長  若干名
5 常任幹事   若干名
6 幹事     若干名
7 監査     二名

(2)    本会に顧問をおくことができる。顧問は常任幹事会が推薦し、総会に報告し承認を求める。

(3)    役員の任務は次のとおりである。

1 議長は、この会を代表して業務を統括する。
2 副議長は、議長を補佐し、議長に事故があったときはその任を代行する。
3 事務局長は、事務局を統括し、日常の業務を処理する。
4 事務局次長は、事務局長を補佐し、事務局長に事故があったときはその任を代行する。
5 常任幹事および幹事は、それぞれ任務を分担し、その任を果たす。
6 監査は、定期的に財務を監査し、総会に報告する。また、監査の結果について機関に意見をのべることができる。

(4)    役員の任期は総会より総会までとし、再任をさまたげない。

(5)    役員専従、役員嘱託等にかかわる任免または業務の委託などについては、常任幹事会の議を経て行う。

第十一条(財政)

(1)   本会の会計年度は5月1日から翌々年の4月30日までとする。

(2)   経費は、加盟組織の分担金および賛助会員の会費、事業収入、寄付金などによってまかなう。

(3)   分担金は、加盟組織の会員数などを勘案し別に定める。賛助会員の会費は別に定める。

第十二条(付則)

(1)   この規約に定められていない事項は、常任幹事会が総会決議とこの規約の精神にもとづいて処理することができる。

(2)   この規約は、2004年7月24日から発効する。