そ れ ぞ れ の 聖 戦 〜 妹 編 〜



(しつこい様ですが注釈)これはギャグです(笑)

 ひゅ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ん

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 ドド〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ン

 た〜ま〜や〜



 という声がどこからか聞こえそうなくらい兄達の聖戦が物の見事に華々しく当たって砕け散って終了した今、ここからは妹達のお話に移そう。もっと話題に取り上げたいのは山々なのだが、肝心の兄達は自室で灰になってしまっていて、さらに蠅が飛んでいる状況ではお話にならない。場所は同じくペルルーク、兄達の(玉砕10%覚悟+90%お願い)特攻&玉砕から3日後の事である。フィーとティニーは楽しく話しながら廊下を歩いていた。端から見ると性格が全く逆に見える2人なのだが、ティニーが解放笑撃団に入団…いやもとい、解放軍に入って間もない時から仲良くしていた。ちなみに話の内容は本当に他愛の無い普通の女の子同士のお喋り(どんなお喋りとかはご想像にお任せです)らしく、二転三転していた。中には、
『私の兄様が最近灰になってるの。』
 という物まであった。そして、話はどんどん進んでいくうちにこんな話題に入っていく事になる。
「ところでティニー、最近凄く笑う様になったね。最初の頃は色々思い詰めていたみたいだけど、本当に明るくなったよ。」
「え?そ、そうですか?」
 少し頬を赤らめながらティニーは尋ねる。
「うん!絶対明るくなった!セリフに『!』が増えてきたし!」
<フィーさん…何ですか、それは?>(ツッコミ担当・ブラギ神)
「そうですね、最初の頃は『…』が多かったですし。」
<ティニーさんも肯定しないでください。>
「でしょ〜?悩み事が消えた事もあると思うけど…もしかして恋してるの?」
<…何でそんな発想になるんですか?>
「え?え?ど、どうしてわかるんですか?」
<当たりかい!>
「やっぱり〜♪」
「…あ。」
 口は災いの元と良く言われるが、ここまで素直だと還ってスッキリする。そして話が中身まで入ろうとする時に、廊下を闊歩しているパティが2人の視界に入った。フィーがパティを呼ぶ。
「お〜い、パティ〜〜〜〜!!」
 その声にパティは2人の方に顔を向け、手を振る。フィーがこちらへ来る様に手招きをすると、パティは何の躊躇も無くやってきた。そんなパティに、
「ねぇ、ねぇ、パティ!聞いてよ!ティニーったら、恋をしているらしいの!」
と、フィーが言うと、ティニーはまたも顔を赤くして、
「フィ、フィーさん!」
と、話を止めようとする。そんな2人にパティは、
「うん、知ってるよ。」
 あっさり言う。
『はい?』
 目を点にして2人はパティを見る。そんな様子にパティはニヤリと笑うと、
「それどころかセティとアーサーが灰になっている原因もリアルタイムで見ていたからわかるんだよね〜」
<…あなた別場所で同時にあった事をどうしてわかるんですか?>
「そ・れ・に!(はぁと)あたしを誰だと思ってるの?解放軍の裏事情通のパティ様よ!」
<威張らないで下さい。>
と、両手を腰に当ててそのままふんぞり返ったら後ろに頭をぶつけると思えるくらいふんぞり返る。
「…あ、あはは、そ、そうよね〜パティだったら知ってるわよね〜」
 心なしか声と笑顔が乾いているフィー。しかし本人曰く裏事情通のパティがそれを見逃すはずがなかった。
「あら、フィーだって人の事言えないでしょ♪」
と、楽しそうに言う。途端にフィーも顔を赤くする。
<フィーさんも非常にわかりやすいですね。>
 そんなフィーとパティをティニーは交互に見る。
「え?フィーさんも恋をなさってるの?」
 おずおずと聞くティニーに、フィーは即座に反応する。
「そ、そんなわけじゃ…ぐっ!」
 フィーが全てを言う前にパティがフィーの頭を押さえてしまった。そしてそのままの体勢で、
「そうなのよ〜♪フィーも隅に置いておけないわよね〜?」
と、ニヤリとティニーに微笑み掛ける。
「そ、それでフィーさんはどのお方に…?」
<お?ティニーさん、お得意の『…』が出ましたね?>
 ティニーのこの質問でティニーは尚もその笑顔を満開にさせ、
「実はね〜…むぐっ!」
 今度はパティが全てを言う前にフィーが体勢を立て直し、パティの頭を押さえた。
「いいの!聞かなくて!ね!」
と、言われその迫力にティニーも、
「…は、はい!」
と言うしかなかった。

 そんなこんなで3人で戯れていると東の廊下から茶の紳士がやってきた。
<よ、待ってました!天下無双の独身街道まっしぐら歴33年軍師殿!>(神も時々はハメを外したいんです)
 そこで戯れている3人の姿を認めるといつもの微笑みをしながら声を掛けた。
「おやおや、3人とも仲がいいな。」
 その声にピタリと止まる3人。
『オ、オイフェさん(様)!』
「ふぎゃ!」
 フィーとティニーは慌ててオイフェの方に向かい合った物だから、フィーの上に乗っかっていたパティが落ちてしまった。そんなパティに構わずフィーとティニーは直立不動で立ったままだ。オイフェは、その慌て様にも冷静にしている。2人ともオイフェが慌てた姿を見た所を見た事が無い。と言ってもそうそう慌てては、軍師という役目は勤まらない。冷静沈着。これこそが軍師に最も必要な物である。
「もうすぐグランベル領内に入る。相手の反撃も厳しいだろうから、戦いの時は気を引き締めて臨んでくれ。」
 その言葉にフィーとティニーは、
「は、はい!」
と、何故か右手を挙げて敬礼。そんな2人に合わせてオイフェもわざと敬礼をしてふっと顔を崩した。そしてそのまま西の作戦室の方へ行ってしまった。その様子をポケ〜と見送る2人。パティはここでようやく立ち上がった。
「いたたたた…もう!いきなりだから全然受け身が取れなかったじゃない!袋も持っていなかったし!(クッション代わり)…って聞いているの?2人とも!!」
 全く話に触れられなかった事で少し彼女のプライドが傷ついたのか、心持ち大きな声で未だにボ〜としている2人に抗議した。しかしそんなパティに一介も帰さない2人。しかし、いつまでもこんな状態に我慢できるパティではなかった。そこで、
『ニヤリ』
 彼女特有の悪巧みが一瞬のうちに構築されると、わざとらしく大声を上げた。
「あ〜オイフェ様から貰った指輪が傷ついちゃった〜♪」
 本当だったら悲劇なのに物凄く楽しそうな所が如何にもウソくさい。ところがそれを真面目に受け取るのが約2名。
『え!!』
 即座にパティの方を見るフィーとティニー。しかし、既にパティの姿は彼方に消えていた。どうやら先程のパティのセリフの♪は再行動マークだったらしい。
<いや、微妙に作品違ってるし。>
 それに加えてその足の速さ!目指せ未来のオリンピック代表選手!でもドーピング(レッグリング+ナイトリング)は反則だぞ!
「おほほほほほほほ!ごめんあそばせ〜♪」
 遠くから勝ち誇った様な声がした。再三言うが、とってもウソくさい。しかし正しい判断が出来ない2人はすっかり意気消沈してしまった。
『なんでパティがそんな物持ってるの?』
 そんな様子を兄達が今もまとって、既に定着しているであろう灰オーラがそんな2人の下にもゆっくりと歩いてやってくると霊能力者兼聖戦弾き語り詩人のロイエンタールがどこから入ったのかペルルーク城内で一人でわめいて兵士達に連行されていった事は余談中の余談である。

 …というか何しに来たんですか、あんたは。


スタッフ

 主演女優・・・・・・・・・・・・・・パティ、フィー、ティニー(いろは順)
 チョイ役・・・・・・・・・・アーサー・オイフェ・セティ(あいうえお順)
 ツッコミ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ブラギ神
 何やってんですかあんた・・・・・・・・・・・・・・・・・・ロイエンタール
 ご苦労様です・・・・・・・・・・・・・・・・・こいつ(↑)を連行した兵士
 ええ加減にしなさい・・・・・・・・・・・これ書いている人(つまり俺)
 very thanks!・・・・・・・これを見て笑ってくれている神の様な方々
 すまん!・・・・・・・・・・・・フィン・ナンナ創作をご覧になった方々

                                to be continued?(R−5指定)

〔m(_ _)m×∞〕+〔すみません×∞〕
 もうある意味暴走が逝ってしまった作品です(笑)まさか思い付きのギャグ作品が自分にとっての代表作になってしまうとは夢に思いませんでした。そうか〜僕は芸人だったのか(爆)一年前の僕は何かに取り憑かれていたんでしょう!絶対そうだ!そう信じさせて!お願いだから〜!!…付いてこれた方は最終話でお待ちしてます(笑)

                                  2001/8/14 執筆開始
                                  2001/9/11 執筆終了



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