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トップページ > 三島おさむについて > 主張 > 肉どころか骨も削る財政健全化

肉どころか骨も削る財政健全化

[2003/9/29]
 25日、財政健全化調査特別委員会が開催され、本県財政の状況と健全化に向けた取り組みが発表されました。財政健全化への取り組み方針第2段というわけです。
 予想されていたとはいえ、島根県庁という行政組織の存在意義をも問われかねないような厳しいものです。各紙で報道されてお読みのことと思います。また、少しタイムラグができてしまいましたが、概要と感想を報告致します。
県民生活を直撃
 圧縮に向けた数値目標としては、2004年度から3年間で、100億円の収支不足圧縮を目指すこととし、5月に公表した中期財政見通しで織り込んだ歳出計画に比べ、04年度当初予算で一般施策経費など初年度目標50億円削減を達成、05年度80億円、06年度には100億円の削減が示された。
このうち部局調整枠は、一般施策経費(ソフト事業など)を来年度は、03年度比25%削減、05年度には更に20%削減(05年度には今年度の60%)という極めて厳しい数字が示された。この部局調整枠は、農業振興費、定住対策、高齢者施策など多くのソフト事業や県施設の管理運営費があり、すべてが見直し対象。一律に削減するのではなく、相対的に重要度が低い事業を縮減、廃止する。
 特別需要枠では県の補助・交付金の縮減、廃止が焦点で、04年度当初予算編成で具体策を決める。義務的経費は人件費や外郭団体経費だけではなく、医療助成費などの扶助費も見直し対象に加える方針。
 まさに、聖域なく切り込むぞということで、県民生活に大きな影響が生じることは必須である。

数字の魔術
 数字というのはおかしなものである。具体的な数字で示されるとその深刻さがやっと骨身に沁みる。
 こんな数字は、昨年の中期財政見通し、財政健全化指針を示したときに同時に示すことなどたやすいことだったはずである。
 昨年の財政健全化指針では、公共事業の削減の具体的方向性を示し、17年度までの推計される財政状況が示され、公共事業の思い切った削減を行っても、毎年200億円以上の歳入不足が生じることが明らかにされた。
19年度には基金が枯渇し、赤字団体へ転落するというシナリオこそ示されなかったが、指針の延長線上には当然そのことが誰にでも想定される内容で、私も昨年の12月議会ではこの問題を取り上げ、赤字団体転落の危機を乗り切る考え方を示すべきだと迫ったのである。
その際、今後の我が国経済の動向や国の構造改革の進展が本県財政にもたらす影響を中長期にわたり的確に予測するということは事実上不可能であり、たとえ一定の前提条件を置いて試算したとしても、その数値に責任を果たし得ないとの考えから、集中改革期間の取り組みによる改善効果に絞って示したと答弁があったのである。その舌の根も乾かぬうちの今回の具体的数字提示であった。
そんなに、取り巻く状況が変わったのか?私は、そうではないと考えている。当然予測は困難かも知れないが、財政を預る立場からは、赤字団体転落回避のために何をどうしなければならないか、その数値目標は当然掲げられたであろう。
それをしなかった、小出しにした背景は、芸文センターや歴博などの箱物をまず既定路線に乗せ、その後にあっと驚く数字を提示する、2段構えの戦略と思えてならない。ずるい。誠にずるい戦略。

レーゾンデートル
 25日、私はもう一度噛み付いた。芸文センターと歴博。しかし、そう簡単に翻るものではない。苦労して築いてきた乳幼児医療費の公費負担、障害者はつらつ支援事業、障害者支援の様々なメニューがある、が、何れも聖域ではない。25%、40%削減検討対象事業である。
 この時、自分自身の中で価値観がかなり変わるのを感じた。無力感の一方で。レーゾンデートル、知事はこの横文字をよく使った。島根のレーゾンデートル、というより島根県庁のレーゾンデートル。あるのか、ないのか。ひょっとしたら無くなった(広域化した)ほうが県民のためになるのかも。しかし、当分はありつづけるのである。
 あるとすれば、どう島根のレーゾンデートルを構築するのか。
 来年度の最重点化施策が3つある。その一つが少子化対策。少子化対策は党としても最も力を入れて取り組んできた分野。それが、最重点化施策に入っているのはありがたい気がするが、この厳しい時に本当に最重点なのか?
 一方で子供の心の荒廃が進む。この分野も当然聖域ではない。しかも、現在の対策はどこまで充足しているのか、お寒い限りと思う。例えば、次世代のために豊かな心の子供を育てることに集中する。また、その子供たちの活躍できるフィールドの整備〜新産業の創出〜に集中する。その方がむしろ大切ではないのか。
 新産業の創出で10年間に2万人の雇用創出、掛け声は素晴らしい。が、具体策と何でも取り組むぞという前向きな勇気が見えない。皆萎縮し、自分の立場を守ることに汲々としているように思うのは私一人?長くて3年、部長も課長も担当も替わる。
 今、島根の明日を基本から問い直すときと思えてならない。

12月議会
12月議会、皆取り上げるのであろうが、またまた言いにくいことを言わせる。私も知事与党。
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