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2014年11月議会一般質問

[2014/8/16]
 大きく4点について取上げました。
 
  1. 医療・介護・健康について
  2. 小中学校をめぐる課題と高校教育の魅力化について
  3. 公共図書館について
  4. 情報産業の振興について
 質疑内容は下記の通りです。それぞれ文字色で私の質問知事答弁関係部長・教育長答弁がわかるようになっています。
 第一に、医療・介護・健康についてであります。
 先日、先天性障がいや高次脳機能障がいなどのある方の内的言語を指の動きで表出させる「指談」の講演会とワークショップがありました。
講師の方から「専門家は専門家の常識に捉われてしまう」との言葉がありましたが、以前からそういう取り組みがあったものの、今まで広がってこなかった理由の一つがそこにあるとの話でした。政治や行政も陥りがちな罠かもしれません。
それはさておき、医学的には絶対不可能と言われていることが、人との関係性の中で奇跡を引き起こすことは広く知られることです。指談も患者など人の持つ無限の可能性を引き出し、QOLを高める手法の一つだろうと思います。
人の無限の可能性を開く「指談」などの認識と評価についてお尋ねいたします。
 また、医療や介護の現場で、このようなQOLを高める取り組みは現状の枠組みとリソースの中では難しいことだろうと思うのですが、人の尊厳や真の幸せを考えると真正面から取り組む課題だと思います。筆談や指談などの「読み取り通訳」養成や医療や介護保険の枠内でのサービス提供体制の構築を進めるべきだと思いますが、所見をお尋ねいたします。
 “AERA”に「クスリとどうつき合う」という特集記事がありました。
 「飲まなくてもいい薬」「薬に頼らない医師たち『対症療法より生き方直しを』」「勃発!乳酸菌Wars」「蔓延する子どもへの抗生物質『念のため』処方」など、興味深い内容が満載でした。
 「飲まなくてもいい薬」には、薬の約9割は高血圧や糖尿病など生活習慣病の薬で、自分で予防できる病気がはるかに多いと書かれています。
 日本人間ドック学会では健康診断の「新基準」を発表し、最高血圧140以上か最低血圧90以上を高血圧としてきたが、それぞれ147と94まで見直したのだとか。ボーダー付近でも降圧剤を飲んできた人もあるはずですが、更に、180までなら薬で下げない方が自立度も寿命も長いとの研究結果もあると書かれています。
 ついつい医療信仰、薬信仰に依存しがちな私達ですが、まず、自分の健康は自分で作る、自分の体は自分で守る、薬や医療は最後。美味しく食べ、楽しく動いて健康生活を保つ生き方をしたいものと思います。
 しかし、健康生活も簡単ではありません。9月議会での園山議員の食の質問、コンビニのハンバーグ弁当には36種類から41種類以上の食品添加物が入っている、食卓の食材の8割は加工食品という話に思わず頷きましたが、加工品を使ったコンビニ弁当などのミネラル量の調査結果では、国が示す必要摂取量の1/3以下しか摂取できないとの報告もあるように、私たちを取り巻く食環境は経済論理に席巻され、人の健康は二の次という現状もあります。
 薬と医療は自己免疫力や治癒力あってこそ。そのためには日常的な健康づくりこそ大切という意識啓発と実践を定着させないと、医療や介護は経済論理で破綻してしまうのではないかと懸念致します。
 県民の健康生活を守るため一層の取り組み強化が必要と思いますが、所見をお尋ねいたします。
 9月議会で精神医療をめぐる課題の中で、アウトリーチ事業について取り上げました。
 先日、洲本でピアを活用したアウトリーチ事業で成果を上げている実例をお聞きしてきました。やはり、当事者であるピアは当事者と信頼関係を作る上で大きな役割を果たせると確信できました。
 県としても、ピアサポーターのアウトリーチ事業等への活用について、一歩踏み込んで検討すべきだと考えますが、改めて所見をお尋ねいたします。
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 第二に、小中学校をめぐる課題と高校教育の魅力化について
 最初に、先程の白石議員の質問で話題となった、母子留学・子ども留学です。
 海士町は、高校の存続は地域の存続そのものと高校の魅力化に取り組んで来ましたが、小中学校の存続も地域の存続に直結しているのは同じ。
 2040年、島根の人口は52万人との推計が出ている中ですから、地域淘汰は加速度的に進むだろうと思いますが、地域存続の鍵はその地域の課題に問題意識を持ち行動できる人材の有無で決まるであろうと思います。
 県教委は、小中学校の存続問題は地域が決めることで、決まった方向性を支援するのが役割というスタンスです。地域があり、市町村行政と市町村教育委員会がある中ですからその通りだと思いますが、極論すれば、教育委員会は、地域がどうなろうと地域が決めたことなら感知しませんってことですよね。
 島根の未来を決するのが、これからの時代を担う人材のありようとするなら、地域の存廃の重要なカギである学校の存廃についても、もっと積極的にコミットすべきではありませんか?
 先ほどの左鐙を経験した中学一年生や、三瓶の山村留学体験生が島根と関わろうとする姿は、島根を創造する新しい力かもしれません。
 そういう意味で、例えば、母子留学・子ども留学に関する情報発信など、教育委員会としても地域振興部とともに、地域の意識喚起やサポートに知恵を絞る必要があるんじゃないですか?所見を聞きます。
 先日、学校図書館関係のセミナーで、白鳳大学の赤堀教育学部長の「タブレットは紙に勝てるのか」とのセッションに参加しました。
 メディア機器使用は、前頭葉が働かないとの実験結果、電磁波や網膜刺激の懸念など、触れる機会はなるべく遅いほうがいいのではと思ってきましたが、「紙は鉛筆を動かし、タブレットは指を動かす。手を動かすのは学習の基本」との話や、効果があるところにスポット的に使うとの先進事例に、心が動かされます。
 ある専門家は、それを子どもにもたらす学校と教師が意義と使い道に明るくなければと仰っていましたが、学校図書館活用教育などと同様、“人”次第であります。今後、利用して行くうえでの規範や教師のスキル研修をどう進めるのかがカギになるのではと思います。
 タブレット等のICT機器活用の現状と課題、及び今後の考え方をお尋ねします。併せて、大きな教育効果が見込まれる特別支援学校でのタブレットの導入についてお尋ねします。
 次に、高校魅力化事業であります。
 最初に、若手社会学者の古市憲寿が「働き方は「自分」で決める」で述べた「大衆教育社会」としてのメリトクラシーの機能不全について、どのような所見をお持ちかお尋ねいたします。
 一般質問でこんな問の建て方はどんなものかと思いつつですが、なぜ、メリトクラシーの機能不全について尋ねたのか。それは、県が肝入りで進めている高校魅力化事業で目指す高校生像や、高校の在り方が、テスト学力の向上で有名大学を目指すことや県外からの生徒募集が目的化する形で矮小化してはならないと思うからです。
 しかし、現場を回ってそんな匂いもあるのではと感じました。そうした方向に向かうならば、メリトクラシーの機能不全を乗り越える人材育成をリードできなかった高等教育の後追いになるのではないかと懸念するからです。
 先日、広島県の国際バカロレア資格取得を目指す中高一貫学校の構想聴取と、県立中高一貫教育現場の調査に訪れました。素晴らしい構想だし、県立中高一貫校もリーディング校として成果を出していました。しかし、私には高校魅力化事業に取り組む島根の高校が余程輝いて見えましたし、話を聞いた皆さんから、島根の高校魅力化事業は目標だと伺いました。
 島根の20年後30年後を見据えた時、島前高校の魅力化で目指す「志を果たして故郷に帰るのではなく、志を果たしに故郷に帰る」人づくりに共感するのであります。
 海士町の「隠岐の國学習センター」で取り組む“夢ゼミ”は、次代の島根を担う人材育成を見据えた画期的な取り組みだろうと思います。こんな取り組みが全県に広がって欲しいものだと思います。
 高校魅力化事業で目指す高校生像と高校の在り方について、4年目となる高校魅力化事業の成果と課題、今後の方向性についてお尋ねいたします。
 幾つかの高校を訪問し、事業がやっと動き出したところ、という印象を受けました。地域コーディネーターの方は、不安定な雇用環境の中、素晴らしい働きをしてくださっていましたが、学校によっては、教師との意識差やコーディネーターの人材確保、方向性など多くの課題を抱えているように思いました。
 それぞれの特色を見極めながら、人をつなげたり、学校の目指す方向性や地域との調整、県全体の高校魅力化の方向性なども含め、県全体を俯瞰しながら現場でアドバイスしたり、総合的にマネジメントする人材が必要ではないかと感じています。
 県の高校魅力化をマネジメントする人材配置について所見をお尋ねいたします。
  週刊ダイアモンドの高校の大学進学ランキングによれば、2010年に県内トップのランキングを誇った松江北高校は降下を続け、2014年には県内6位。一方、2010年5位だった松江南高校は県内2位となっています。
 両校の進学状況を比較すると面白いことが見えます。東大をはじめとする国立私立の難関校への進学ですが、北高は結構の数になりますが、南高ではほとんどありません。
 南高のこの現象は、“今時”の子ども達の内向き志向という理由だけではなさそうで、島大医学部などの進学が多いと聞いています。ひょっとしたら、ここ5年続けてきている探究型授業の影響かもしれません。
 生徒の一人は、「考えるのがとても難しかった。考えるということがどういうことかがわかりました」と話していたと聞きましたが、義務教育で十分ではなかった「学び方を学ぶ」ことが、探求型授業によって学ぶ意義に覚醒し、それが進路選択に影響を与えているとしたら。
 西部のある地域では、オープンスクールに参加した中学生の話題は、大学進学ランキング上位校ではなく、高校魅力化に取り組む高校であり、わざわざ遠い中山間地域の学校に進学したいと話していると聞きました。
 高校魅力化地域コーディネーターの研修会に、対象校ではない江津高校が参加しており、ちょっぴり感動しましたが、一方では、他の都市部の高校の意識が遅れているのではと懸念しています。
 今、島根の存続を見据えて都市部高校のありかたを考える時ではないかと思います。
 高校大学進学ランキングから見えることと都市部普通科高校の在り方について、教育長の所見をお尋ねいたします。
  高校魅力化で中山間地域の高校が高校と地域の存続をかけて特色づくりにしのぎを削ろうとする中、都市部の普通科高校も“島根の未来を担う人づくり”に切磋琢磨すべきではないかと思います。特に、校区制に守られた松江の普通科高校は、時代の要請に応える人づくりを行っているのか、校区撤廃や公私高校の定数の配分や、市内と市外の高校の定数も含め、抜本的に再検討すべき時期ではないかと思います。
 次の高校再編計画策定時期である平成31年まで待っていていいのかとも考えます。松江市を中心とした高校再編について所見を伺います。
 
  高校魅力化で、各地で地域連携による地域講座などの課題解決型カリキュラムに取り組まれています。
 話を聞く中で感じたのは、学校図書館活用教育などによって小中学校で積み上げてきた学び方のスキル差が、学ぶ意欲の差や対象に対する関心の学校間格差になっているということです。この差は、大学での学びや社会での生き方の差になるとともに、地域の将来の支え方の違いになるのではないかと感じました。
 義務教育課程の中で生じている小中学校間の学び方のスキル差について、どのように見ていらっしゃるのか、「学び方を学ぶ」学校図書館活用教育の充実強化について所見をお尋ねいたします。
 
  地域講座などの課題解決型カリキュラムで、学校図書館を積極的に活用する高校があり、学校図書館を活用した教育の広がりに目を見張りました。しかし、そのような学びを支える図書館の調べ学習用資料の少なさは惨憺たるものでした。おまけに、連携すべき地域図書館があったとしても極めて脆弱です。
 併せて、特別支援学校図書館も昨年はかなりの予算措置をして頂いたものの、いまだお寒い現状です。高校と特別支援学校図書館の資料の現状にどのような認識をお持ちか、充実にどう取り組む考えか所見をお尋ねいたします。
 
  私は、地方創生のホシは人材育成であるべきだと考えますが、その視点が少し弱いのではないかと感じています。そこに一層の力点が置かれるようになれば、いや、そうでなくても、高校魅力化に取り組む島根の発信は、ますます輝いていくだろうと確信しています。
 この項の最後に、知事は、本県の普通科高校ではどんな生徒を育てて欲しいと望んでいらっしゃるのか、お尋ねいたします。
 
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 第三に、公共図書館について
 先日、図書館総合展に参加してきました。そこまで期待していなかったのですが、改めて公共図書館の在り方を考える素晴らしいセッションがありました。7年前、PFIによって初めて市立図書館を開館した長崎市立図書館の取り組みです。
 館長以外は民間業者の指定管理によって運営されていますが、この民間側の責任者が公共図書館の在り方を考え続ける中で、デザインパートナーを得て新しい図書館像への挑戦を始めているところでした。
 図書館をほとんど使ったことがなかったデザインパートナーが、にわか勉強。その目からの図書館は福祉施設と映ったと。少子高齢化、財政縮小と住民ニーズ多様化の中、市民が必要とし続ける図書館であり続けられるのか?存続できるのかと?
 現に、高知県では県立図書館と市立図書館を合築していますし、神奈川県では県立図書館の貸出・閲覧を廃止し、県立川崎図書館の廃館を検討する動きがありました。
 長崎市立図書館の目指すのは、利用者を情報の消費者から情報の生産者へと育てること、LibraryからLiferaryへというコンセプトであります。
 「無料貸本屋」から「課題解決型図書館」へという流れがありますが、彼らは、「課題解決型図書館」ユーザーはまだ消費者だと見て、さらに一歩進めて自ら課題を解決できる市民を育てる図書館を目指しているようです。
 このセッションでの話を聞きながら、今の島根県立図書館は存続できるのか?更に、図書館界は国立、県立、市町村立、学校というヒエラルキーの厳しい業界。そこに拘泥していると公共図書館は否定される時代は必ず来る。その時、島根県立図書館の存続は極めて厳しいのではと思わざるを得ませんでした。
 情報社会のイノベーションはスゴイ勢いで進んでいます。居場所的な福祉施設ならコストはぐっと縮減できます。松江の曽田文庫が無料で貸出しているように、貸本屋は民間でもできます。
 知事、島根県立図書館は存続できるのでしょうか、存続すべきだと考えられますか、お尋ねいたします。
   図書館問題に人一倍取り組んできたと思っていますので、地域から図書館がなくなる時代は想像できません。存続のためにはどんな県立図書館像を目指すべきか、どんなサービス提供が必要と考えるのかお尋ねいたします。(教育長)
 今まで、自らの仕事に危機感を持ち続けなければならない、指定管理ならではの積極的な運営をする図書館をいくつか見てきましたが、サービス提供の姿勢は高く評価できます。存続のためには全面指定管理導入も検討すべき課題かもしれません。併せて、所見をお尋ねいたします。
  図書館法には、公共図書館は利用料の徴収はできないことになっています。博物館法でも同様の規定がありますが、続いて、どうしても必要な時はこの限りではないとされています。図書館と博物館、今、何が違うのでしょうか。図書館の持つ印刷業界や作家たちの生業を圧迫する貸本屋機能にスポットを当てるなら、対価はあってしかるべしかもしれません。
 海士町立図書館は、クラウドファンディングも評価されてLibrary of the Year 2014の優秀賞を受賞しました。図書館界は、公共図書館の有料化の論議を排除してきましたが、海士町の事例は、正面から論議すべき時だと例証していると思います。 図書館法には、公共図書館は利用料の徴収はできないことになっています。博物館法でも同様の規定がありますが、続いて、どうしても必要な時はこの限りではないとされています。図書館と博物館、今、何が違うのでしょうか。図書館の持つ印刷業界や作家たちの生業を圧迫する貸本屋機能にスポットを当てるなら、対価はあってしかるべしかもしれません。
 海士町立図書館は、クラウドファンディングも評価されてLibrary of the Year 2014の優秀賞を受賞しました。図書館界は、公共図書館の有料化の論議を排除してきましたが、海士町の事例は、正面から論議すべき時だと例証していると思います。公共図書館の有料化に対する所見をお尋ねいたします。(教育長)
に対する所見をお尋ねいたします。
 
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  第四に、情報産業の振興について
 本県産業振興の柱の一つと位置付ける情報産業は着実に発展していますが、大きな課題の一つは人材の確保。着実な企業誘致の成果は、裏返すと都市部における業況拡大に人の確保が追い付かないということなのかもしれません。
 人材確保による業務拡大を睨んで進出した誘致企業のマッチング状況と、影響を受けるであろう地元企業のIT人材の充足状況はいかがですか?
  地元での飛躍的な人材養成を期待するのが困難な中でありますので、業界関係者は、都会地でのIT人材確保推進事業を高く評価するとともに、一層の充実強化を望んでいます。一方、都会地との賃金格差などの課題もあろうと思いますので、島根に関心のない層にどうアピールし、目を向けて貰うのか、デメリットを埋めるメリットをどう考えどう伝えるのかという課題もあろうと思います。
 IT人材確保事業の取り組みの現状と今後の取り組みについてお尋ねいたします。
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