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学校図書館

[2002.9/22]
 「子ども読書年」の理念を受け継ぎ、子どもが自主的に読書活動ができるように読書環境の整備を推進するため、2001年12月に「子どもの読書活動の推進に関する法律」が施行されました。それを受けて、「子どもの読書活動の推進に関する基本的な計画」が策定され、学校図書館図書整備5か年計画による図書資料の計画的整備のため、義務教育諸学校について、平成14年度から毎年約130億円、5年間総額約650億円の地方交付税措置など、読書環境の拡充がされることになっています。

 また、今年から学校週五日制が完全実施され、生きる力を培うため総合学習の時間が設けられました。この総合学習を充実するためには「調べ学習」がとても大切であり、「調べ学習」の中核を担うのが学校図書館です。そのため、学校図書館の現状はどうなっているのか見るため、津田小学校、城北小学校松江4中に行ってきました。

 城北小学校は、小学校で唯一専任の司書の方(嘱託)がいます。松江4中には、PTAで雇用している午後だけパートの司書の方がいます。県内の他の学校では、松江湖南中学校に専任の司書 (嘱託)が置かれ、松江1中、2中に PTAで雇用している午後だけパートの司書がいるだけのようです。

 あとは、司書の資格をもつ教諭がいるところは良いところという状況で、図書館担当の先生も学校の経営姿勢によって、津田小学校のように担任を持たせず、ある程度図書館のための時間が確保できるよう配慮されているところや、全く配慮のないところなどさまざまな現状のようです。もっとも、配慮すれば、他の先生にしわ寄せが行くことになるのですが。特に、完全学校五日制になって更に先生の仕事が増えているようで尚更大変です。

 津田小学校では、昨年トラック2台分の図書を廃棄したとのことでしたが、まだソビエト連邦を紹介する本がありました。ちゃんと、現在はロシアに変っていますとのコメントが貼り付けてありましたが。
 話によれば、小規模校は概して良いようですが、学校によっては、購入した本が何ヶ月も箱に入ったまま、廃棄も殆ど手付かずというようなところが結構あるようです。

 松江4中には、PTAで雇用している午後だけパートの司書の方がいますので、廃棄などはきちっと行なわれています。しかし、総合学習が学年ごとに一斉に行なわれており、生徒数は1学年240〜50人で、図書室には椅子が40脚。10年間で机(1年に1台)と椅子が買い揃えられて新しくなっていますが、とても手狭です。調べ学習用の本は勿論不足ですし、狭い、とても狭い。パソコンもない。ちょっと驚きました。ちなみに、両小学校にはパソコンが設置され、データが入力されていました。

 来年からは12学級以上の学校には司書教諭が必置ですが教員は皆とても忙しい。積極的な研修のお陰で、数だけは学校数を上回るほど揃ったものの、本当に司書の仕事をこなせる体制が敷けるのか、画竜点睛を欠くということになりそうに思えるのですが。

 学校図書費、一人あたりの図書費を計算してみたら、県内の小学校では341円から9017円、中学校では297円から19672円。概して低い、さまざまな状況はあるでしょうが余りの幅に愕然としました。一番多くの予算をつけているのは宍道町ですが、町長は私の同級生でちょっと鼻が高かったですね。
 そして、交付税措置に対しても、今年度予算化していないのは回答を寄せた51市町村中37市町村。十分充足しているのか?廃棄をきちんと行なっている津田、城北両小学校では基本蔵書冊数をはるかに下回り、松江4中ではかろうじて満たしていましたので、恐らく決してそのような状況ではないと思います。厳しい財政状況はわかるのですが、ゆとり教育、生きる力を養う教育が背負えるのか、たくさん課題があるように思えました。

 ということで、9月議会で学校図書館を取り巻く環境を改善するため、質問することとしています。
 また、今回、城北小学校の図書館にお邪魔し、子どものことを考えた素晴らしい図書館に目を見張りました。この図書館を作り上げたのは赤木かん子さんという素晴らしい活動をしていらっしゃる方とお聞きし、メールで連絡をとりました。また一人、いい人と知り合うことができました。
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