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岐阜県図書館

[2003.1/25]
【岐阜県図書館】
 出かける1週間前に県議会図書室に寄ったところ「岐阜県立図書館に行かれるそうですね。わが県の図書館と比べるととても大きな図書館ですが、ご存知ですか。」という声を司書の方から掛けていただきました。比べようがないのではないか、参考になるのかという疑問を含んだ忠告と受け取ったのですが、実物を見てまさにその通りでした。

【図書館もサービス業1〜コンビニで貸出】
 が、今回私が行って見たいと思ったのは、図書の貸し出し、返却を県下のコンビニでも行えるようにするというサービスです。インターネットで検索、貸し出し状況確認、申し込みを行えば近くのコンビニで本が受け取れ、返却もできるのです。
 以前、知人から、自分の家の近くで24時間借りれるような態勢になるといいですねという要望を頂いていることが頭から離れません。
 図書館は、地域の文化を支え発展させていく大きな役割を担っていると思います。そのため住民にどううまく活用して貰うか、どうより大きな役割を果たしていくのか、常に考えていくべきではないかと考えます。そのためには図書館はサービス業であるとの認識が不可欠であり、より高度な、より充実したサービスを提供して行くとの使命感を持たなければならないと考えます。
 現在、わが県の図書館では、県下の公共図書館や指定された公民館などで申し込めば、そこまで図書を配送し、貸し出すシステムができていますが、県土の広さや利便性を考えると、そうしたサービスを一歩進める画期的ともいえる制度ではないかと思えます。中山間地といっても勤務地は都市部が多いわけですので、通勤途中にいつでも借り受けることができます。
 高度なサービスには対価が伴うものですので、有料で行われるのですが、コンビニの物流をそのまま使うので片道210円、往復420円で宅配の1/3程度の経費で済みます。
 実情とニーズなども調査しわが県でも前向きに取り組みたいと考えています。

【図書館もサービス業2〜開館時間】
 もう一つ、ちょっと驚いたのは開館時間です。岐阜県図書館では朝10時から夜8時まで、2交代制で業務が行われていました。利用者にとっては、夜8時まで開館していると相当使い勝手が良いだろうと思います。県内の公立図書館はだいたい夕方6時か7時まで、勿論経費の問題もありますし、土日も開館していますので働く職員は大変でしょうが、図書館はサービス業であるならば、誰が主役で、本来の使命は何かという視点で考えるべきで、岐阜県の取り組みはぜひ学ぶべきだと思いました。

【学校図書館】
 今年に入って、鳥取県の西伯町立西伯小学校の図書館担当の先生(松江市在住です)と話しました。司書が2名配置され、隣接する公民館図書館としっかり連携しながら生徒をバックアップする体制が構築されています。また、子どもたちが集まりそうな仕掛け作りに知恵が絞られ、とても進んでいる印象です。
松江市立中央小学校の図書館にも少しの時間ですが行ってみました。とても教育の柱に図書館が位置しているとは思えない状況です。恐らく、県内の小中学校ではそれほど大きな違いはないだろうと思います。残念ながら鳥取県とは司書配置の現状が格段に違います。西伯小学校のような学校が島根県内にはないのではないかと思えることはとても残念なことです。
青弓社発行の「学校図書館を子どもたちと楽しむ」という本を読み、著者の若林千鶴先生と電話で話しました。すごい先生でした。司書教諭であっても取り組み次第で子どもたちは本に親しむようになるとの実践例ですが、子どもたちはとても忙しく、様々なメディアに囲まれています。担当者に熱意とノウハウがないと無理のようです。
こうしたことを通して島根県の現状を考えると、一段階目として、市町村図書館を核として何校か受け持つ司書を市町村図書館に配置し、公立図書館と小中学校図書館のネットワーク作り、一元購入、一元管理、魅力ある小中学校図書館作りや、総合学習、調べ学習のバックアップ体制の整備、読書運動の推進などに総合的に取り組む必要があり、また、急ぐ必要があるのではないかと思います。

【県立図書館の役割】
 私の図書館問題への入り口は公立小中学校図書館の厳しい現状でした。現場を見、多くの皆さんと意見を交わし、関係図書や資料を読む中で、県立図書館と県教育委員会の果たさなければならない、果たして欲しい役割がいくつか見えてきました。
 それは、前述のような体制作りの推進役、司書研修の強化、魅力ある公立小中学校図書館づくりや選書のノウハウ研修、教育の中でどのように図書館と読書を生かすのかという研修などなどです。
 ここでも岐阜県図書館に学ぶべきものがありました。とても驚いたのですが、県図書館で読み聞かせを行っていました。それは、本を使った幼児教育をバックアップする目的で設置され、その実践が積極的に取り組まれている幼稚園の先生や保育士研修の裏付となっていました。また、児童書にとても力を入れ、ほとんどの本が揃えられているとのこと。選書のときなどにもずいぶん参考になるだろうと思います。公立小中学校図書館のバックアップについては、市町村教育委員会の取り組むべきことであり、当面取り組む考えはないとのことでした。
本来のあり方はその通りだと考えますが、わが県の現状を見ると、県立図書館と県教育委員会が前向きに取り組む必要があるのではないかと思えてなりません。

2月議会の質問戦では、県内の公共図書館、公立学校図書館の充実問題と、人づくりの重要な部分を担う読書教育の推進問題に絞って取り上げる予定にしています。
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